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6月14日
消化器科について症例集

犬の門脈低形成について 獣医師が解説

滋賀県栗東市・草津市・守山市・野洲市・湖南市の皆さん、こんにちは!滋賀県栗東市のこにし動物クリニックの院長、小西です。

今回は、犬の門脈低形成(もんみゃくていけいせい)についてお話しします。この病気は少し専門的な内容ですが、大切なペットの健康管理のために知っておいていただきたいことです。

門脈低形成とは?

門脈低形成は、犬の肝臓に流れ込む血液が通常よりも少ない状態を指します。門脈は消化管から栄養を含んだ血液を肝臓に運ぶ重要な血管です。肝臓はこの血液を処理し、栄養を体に供給する役割を果たしています。しかし、門脈が正常に発達しないと、肝臓に十分な血液が届かず、機能不全を引き起こすことがあります。

症状

門脈低形成の症状は、初期段階では気付きにくいことが多いです。以下のような症状が見られる場合は、注意が必要です:

  • 食欲不振
  • 体重減少
  • 嘔吐や下痢
  • 成長不良
  • 行動異常(興奮や無気力など)
  • 黄疸(皮膚や目が黄色くなる)

これらの症状が見られた場合は、早めに動物病院にご相談ください。

診断方法

門脈低形成の診断には、以下のような方法が用いられます:

  1. 血液検査:肝機能の指標を調べます。
  2. 超音波検査:肝臓や門脈の構造を観察します。
  3. CT:詳細な画像診断が必要な場合に実施されます。
  4. 肝生検:実際に肝臓の組織を採ってきて病理検査をします。

治療方法

門脈低形成の治療は、症状の重さや原因に応じて異なります。一般的な治療法には以下のようなものがあります:

  • 食事療法:肝臓に負担をかけない特別な食事を提供します。
  • 薬物療法:肝臓の機能をサポートする薬を投与します。
  • 外科手術:重度の場合は、外科的な手術が必要になることもあります。

予防と管理

門脈低形成は先天的な要因が大きいため、予防が難しい病気です。しかし、早期発見と適切な管理により、症状をコントロールし、犬の生活の質を向上させることが可能です。定期的な健康チェックや、異常を感じた際の迅速な対応が重要です。

当院では、門脈低形成を含む様々な肝臓疾患に対する診断と治療を行っております。ご心配なことがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

皆さんの愛犬が健康で幸せな生活を送れるよう、スタッフ一同全力でサポートいたします。

症例報告

若いチワワさんです。

健康診断で、肝酵素の軽度上昇が見つかって、肝臓の精査を行いました。肝臓が小さい印象を受けたため、門脈シャントや原発性門脈低形成症や肝臓微小血管異形成症のような先天的疾患の存在を疑いました。胆汁酸食事負荷試験を行い異常値を認めたため、CT検査で門脈シャントを否定し、即肝生検を実施して、確定診断に至りました。

比較的早期の発見ですので、食事指導、サプリメントで肝臓をケアして経過観察していく予定です。

 

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