こんにちは
アニスタの藤居です。(塩路さん回より引用)
Animal Care Staff なので、ACSないしCSとかの方がカッコよくないですか
あ、どっちでもいいですかそうですよね
ややこしくなった呼称変更はさておき
年始から悲しいお話になってしまいますがご容赦下さい。
こちらのブログで度々紹介していた実家の猫ず3兄弟
中でも一際人懐こくて甘えん坊な性格の、李瑠
昨年11月初旬に、猫免疫不全ウイルス(猫エイズ)が発症してしまい、
重度の溶血性貧血に陥ってしまいました。
ご飯も全く食べられなくなり、少し食べさせても吐いてしまう。
貧血の進行も著しく、それによる黄疸も酷く出てしまっていたので、
ステロイドを高容量で投与する治療を続けながら
ギリギリな状態の中、兄弟の澪皇(れお)からもらった血液を輸血しました。
結果、輸血によって薬剤の反応が出るまでの時間を
かせげたこともあり、薬の反応も出始めて、
ご飯ももりもりに食べられるほど体調は回復しました。
その後は慎重にステロイドの容量を減らしつつ、
色んな美味しいごはんをもらいながら
1ヶ月以上元気にすごしていました。
しかし、12月も中旬に入った頃、
左後肢の跛行がみられ、当初は捻挫か何かによるものかと
考えていましたが、そこから両後肢に症状が広がり、
同日の朝から夜になる間に自力で歩くことが困難になってしまいました。
症状から見て明らかにただの疼痛によるものでは
なかったため、一度減らしたステロイドの容量をまた増やしながら反応を
みていましたが、後肢の症状の改善はなく、
一度は少し回復気味だった食欲もなくなってしまい、
それでも何とか食べられるものを食べながら頑張る李瑠を、
家族も頑張って看病していました。
そして迎えた大晦日。
貧血と尿の細菌感染が確認されたため抗生剤を追加して
さらにステロイドを増やしたところでしたが、
もうすぐ年越しといった23時頃に息を引き取りました。
藤居はその場にいられませんでしたが、家族みんなが
一緒にいたので、テレビ電話を繋いで李瑠の最期に立ち会わせてくれました。
どれだけ溺愛されているかを間近でみてきた中、
わずか2歳半の短い命となってしまい、
本当につらく悲しく、残念でなりません。
しかし、逆にそんな家族をみていたからこそ、
李瑠は本当に幸せだったと思います。
年末だったこともあり、体が自由に動かなくなってからは
常に誰かがそばにいられたこと、最期は兄弟の澪皇、獅偉(らい)も含めて
家族全員で一緒にいられたこと
甘えん坊だった李瑠が望んだ
李瑠らしい最期だったのではないかと思っています。
これからも一人にならないよう、みんなの傍にいさせてあげたいですね。
猫エイズに関しては治療法のない恐ろしい病気です。
発症後、数か月で死亡してしまうという文献は嘘をつかないと
思い知らされ、また発症のタイミングもその子によって
大きく違うと、身近な子がこの病気であって初めて痛感しました。
今現在この病気から猫ちゃんを守るには、
屋外で見知らぬ猫と接触させないようにすることと
ワクチンのみです。一度感染してしまえば、今の
獣医学では根本的な治療は不可能です。
大事な家族を恐ろしい病気から守るために
今できる事をしっかり行うことの啓発と実行、
そして1日でも早く治療法が確立され、
エイズキャリアになってしまった子たちが少しでも多く助かる世の中に
なることを切に願うことしか今の自分にはできません。
しかしながら、自分の無力さを痛感する反面、
李瑠も含めて、今まで家族でいてくれた子たちや
動物病院で出会った子たちと、そのご家族みんなが
この仕事をやっていてよかったと思わせてくれます。
出会った子たちが、次に出会う子たちのために頑張る
原動力をくれるので、心折れずにこの仕事を続けていけるのだと思います。
みんな本当にありがとう
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
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