こんにちは!滋賀県栗東市(草津市・野洲市)のペットと家族の幸せな暮らしを応援するこにし動物クリニック獣医師の原田です!
今回は体幹のヘルニアガイドラインという事で、主に腹壁のヘルニアに関してご紹介したいと思います。
上の図を見ていただきたいのですが、元々ないはずの場所に孔が開いていて、そこから普段は腹腔内にあるはずの組織が出てしまっている図です。ヘルニア孔の程度によっては何も出ずに、穴だけ空いていることもあります。腹圧がかかったり、麻酔下で力が抜けた時などに気づかれることもあります。
症状は体表がポコッと膨らんでいて、できものがあるといってご来院されることが多いです。触っても痛みはなく、炎症のない事がほとんどです。ただし、組織がヘルニア孔で圧迫されて機能障害が発生すると、その限りではありません。
もしヘルニアが見つかったときは、触診やレントゲン・エコー検査などでヘルニア内容物が何かを確認します。早いと数日で癒着してしまう場合などもありますので、その内容物しだいで対応が変わってきます。
治療に関しては、外科による治療が基本です。
人の方の治療原則は
①生存可能な組織を還納する
癒着があった場合剥離します 時にヘルニア孔を拡大する場合もあります
還納不可能な場合は切除する場合もあります
②再発防止のためにヘルニア孔を閉鎖する
周囲の組織を並べて縫合 時に筋肉や筋膜を転移することもあります
ヘルニア孔が大きすぎて閉鎖できなかったり、強度が心配な場合は人工材料を用いること
もあります
③嚢内の余分な組織を除去
④可能な限り自身の組織を利用する
先ほど人工材料を用いることもあるとお伝えしましたが、感染が起こるリスクがありますのでなるべく使わないように検討します
その他、術後に腹圧がかからないように管理していただきます。
また生まれつきでないヘルニアに関しては、時と共に筋肉が菲薄化してヘルニアが別の場所で生じたり、再発する可能性がありますので、継続してチェックが必要です。
生まれつきのヘルニアの場合は、その他のヘルニアや奇形も同時に起きている可能性がありますので、そのチェックを行うことも重要です。
もし思い当たる節がある方や、気になることがある方は一度ご相談ください。
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