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11月17日

セミナー報告~皮膚科編~

こんにちは。こにし動物クリニック獣医師の原田です!

 

今回は皮膚科のセミナー報告という事で報告させていただきます!

 

今回のセミナーは、アジア獣医皮膚科専門医である村山先生を講師に迎えての講義でした。

 

まずは、獣医療における皮膚科について考えてみたいと思います。

 

皮膚科は、ワンちゃんネコちゃんの病気の中でも、一番診察する機会の多い疾患です。

しかし、外科や内科に比べて緊急性が低いことが多いです。だからといって、重要性が低いかというと当然そうではなく、被毛や皮膚の状態は全身の健康状態を反映しているため、いろいろな情報を与えてくれます。

 

小動物皮膚科領域では450以上の疾患が報告されており、病態を大きくグループ分けして考えると考えやすく、

犬では

角丸四角形: 1.感染症
2.皮膚炎
3.内分泌疾患
4.免疫介在性疾患
5.先天的要因
6.腫瘍
7.精神的要因
8.その他

猫では上記の3と4を除くグループで考えることが多いです。

 

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今回のセミナーでは犬における1.感染症と3.内分泌疾患についての診断と治療に関して勉強してきました。

まずは感染症に関してのお話です。感染症というと驚かれる方がいらっしゃるのですが、感染症といっても大概はワンちゃん自身の皮膚のバリア機能が低下して、細菌や寄生虫などが感染してしまうことがほとんどです。

 

代表的なものとして

角丸四角形: a)膿皮症(細菌感染)
b)ニキビダニ症
c)マラセチア皮膚炎
d)皮膚糸状菌症

などがあります。これらの疾患はかゆみが出る疾患です。

 

また、皮膚のバリアが低下する要因として、代表的なものは

角丸四角形: 先天的要因
 脂漏症
 角化異常
 アトピー素因
後天的要因
 栄養障害、免疫学的異常、精神要因
 感染症、腫瘍、外傷
 気候、ブラッシング、シャンプー、ドライヤー
 持続的な擦れや加圧、舐性行動

このようなものがあります。特に飼い主様が気をつけなければならないのは、過度なブラッシング、シャンプー、ドライヤー、栄養障害です。村山先生も、他院からの紹介で来た子の中には、シャンプーを減らしてもらうだけで治った子もいるということでしたので、やりすぎには気をつけてくださいね。また栄養が不足するだけでも、被毛や皮膚の状態は悪化しますので、適正なフードを適量与えましょう。

お家でシャンプーされている方も多いので、シャンプーの方法をご紹介します!

 

額縁: 獣医師のすすめる薬用シャンプーの使い方
①	適切なシャンプーを選ぶ
皮膚の状態に合わせて
・抗菌薬シャンプー
・角質溶解性シャンプー
・保湿性シャンプー
・止痒性シャンプー
これらのものから獣医師と相談して決めます。

②	全身をよく濡らす
水温は25℃~30℃で5分間、毛の根元までしっかり濡らす

③	シャンプーをなじませる
悪いところから洗い始める。かさぶたなどは無理にはがさず、可能であれば時間をかけて優しく取り除く。マッサージをするように全身お肌に付着させる。泡をつけたままで10分間放置。ベタベタしているところは2回洗う。

④	シャンプーを流す
泡が残らないようにしっかりすすぐ。水温は先程と同じく25~30℃で。

⑤	乾かす
タオルドライ、ドライヤーは冷風で行う。温風にする場合はなるべく皮膚から離す。皮膚が乾燥しているようなら保湿剤を使用する。

⑥ その他
 ・シャンプーの頻度は一般的には週2回で、2週間以上の継続の後、再評価を行う。

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次は内分泌疾患です。まず内分泌疾患とは何かというと、ホルモンの異常だと考えてください。必要なホルモンが異常に出すぎるパターンと、足りなくなってしまうパターンがあります。内分泌疾患で脱毛が起きることがあります。

 

代表的なものとして

角丸四角形: a)	甲状腺機能低下症
b)	副腎皮質機能亢進症
c)	性ホルモン失調症

などがあります。

 

これらの疾患は、皮膚の症状だけではなく、全身症状を伴うのが特徴です。

また脱毛はしますが、かゆみは伴いません。

 

飼い主様が気づきやすい徴候としては

角丸四角形: ・甲状腺機能低下症:体重増加、動作緩慢、寒冷不耐、鼻や尻尾の脱毛
・副腎皮質機能亢進症:石灰沈着、皮膚が薄くなる、水をよく飲む、尿が多い
           よく食べる、腹囲膨満
・性ホルモン失調:睾丸腫瘍

これらの事に気付かれて来院される方が多いです。

 

皮膚疾患はワンちゃんにとっても、一緒に過ごされている飼い主様にとっても辛い疾患です。少しでもお悩みのことがあれば、お気軽にご相談ください。

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