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5月23日
症例集

猫の甲状腺機能亢進症について 獣医師が解説

滋賀県栗東市・草津市・守山市・野洲市・湖南市の皆さん、こんにちは!
滋賀県栗東市のこにし動物クリニックの院長、小西です。

今回は、猫の甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)についてお話しします。この病気は、猫の高齢化とともに増えている疾患であり、早期発見と適切な治療が重要です。

現在行っている春の健康診断でも、猫のアダルトコース、シニアコースには必ずT4を含めてチェックできるように考えています。

甲状腺機能亢進症とは?

甲状腺機能亢進症は、甲状腺が過剰にホルモンを分泌することによって引き起こされます。これにより、新陳代謝が異常に活発になり、以下のような症状が現れます:

– 食欲増加にもかかわらず体重減少
– 活動量の増加
– 嘔吐や下痢
– 被毛の質の低下
– 心拍数の増加

治療法

甲状腺機能亢進症の治療には主に3つの方法があります。

1. 薬物療法
メチマゾールなどの抗甲状腺薬を投与することで、甲状腺ホルモンの生成を抑制します。薬物療法は比較的安全で、定期的な血液検査が必要です。

2. 外科手術
甲状腺の一部または全てを摘出する手術です。手術はリスクが伴いますが、成功すれば完治が期待できます。

3. 食事療法(ヒルズ社のY/D)
特別な食事療法として、ヨウ素を制限した食事(ヒルズのY/Dなど)を提供する方法です。この食事療法により、甲状腺ホルモンの生成を抑えることが可能です。

内科治療の副作用

薬物療法における副作用には以下のようなものがあります:

– 嘔吐や下痢
– 食欲不振
– 皮膚のかゆみや発疹
– 白血球の減少
– 肝臓への影響

副作用が現れた場合は、すぐに獣医師に相談することが重要です。

腎臓病との付き合い方

甲状腺機能亢進症と腎臓病はしばしば併発します。甲状腺機能亢進症の治療により、腎臓病が顕在化することがあります。このため、治療前後には腎機能の定期的なチェックが必要です。

適切な食事管理
腎臓病用の特別食を与えることで、腎臓への負担を軽減します。

水分摂取の促進
猫が十分な水を飲むように工夫しましょう。ウェットフードを与えるのも一つの方法です。

定期的な健康チェック
獣医師による定期的な血液検査と尿検査を受け、早期発見と対策を講じます。

おわりに

猫の甲状腺機能亢進症は適切な治療と管理により、猫の生活の質を大きく改善することができます。早期発見と定期的な健康チェックを心掛け、大切な猫ちゃんが健康で長生きできるようサポートしてあげましょう。

詳細な情報やご相談は、当院までお気軽にお問い合わせください。

 

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