こんにちは!こにし動物クリニック獣医師の原田です。
日本全国に緊急事態宣言が発令され、当院でもなるべく密な空間を作らないよう様々な対応をさせていただいておりますが、皆様のご協力のおかげで大きな混乱なく診察できております。本当にありがとうございます。引き続き感染拡大の状況を見極め、皆様とスタッフの安全を第一に守りつつ、動物の命を守るべく診察を続けられるよう努力してまいります。
このような状況下で、様々なアーティストが家から配信を行ったり、いろいろな方がお家での過ごし方をSNSを通じて紹介していますよね。今回私は、こんな有事に強い半農半X(はんのう はんエックス と読みます)という生き方を紹介します。
半農半Xとは?
自給規模の「農」と「生きがいとなる仕事=X」を両立した生活のあり方
私たちは、このコロナ禍に似た出来事をかつて経験した事があります。
それは東日本大震災です。
あの時私たちは神奈川県に住んでいて、計画停電などでライフラインすら遮断され、電車は制限され、物流も滞り、幼い子供がいたので、食糧に対しては放射能の不安が付きまとうと言う、個人的には今よりもっともっと息苦しい時間を過ごしていました。(今はもっとグローバルな問題で、経済的にもずっとダメージが大きいのでしょうが)
そんな中、当たり前に暮らしていた日常が破壊され、自分たちだけで生きる事ができる環境を求めて、滋賀県へ引っ越したのでした。それから今の場所にたどり着き、今ではある程度自給しながら暮らすことのできる環境を手に入れたのです。
未曾有の災害が私たちの今までの価値観を破壊したため、新しいスタンダードを構築せざるを得なかったのですね。政治の大切さを思い知ったのもあの時でした。
今回のコロナ禍で同様の経験をされている方も多いのではないでしょうか?
私自身が、悩んで悩んで親戚全員を関東に置いてまで選んだのが半農半Xという生き方だったのです。(当時はそんな言葉は全く知らずに、滋賀に来て友人に教えてもらった言葉なのですが)
「今回のことから我々が学ぶべきこと」なんていうつもりは無く、あくまでも私たち自身がかつて選んだ新しい価値観として紹介したいと思います。
きっかけは単純で、食べ物が不安だったら自分で作っちゃえ!という単純な発想ですけどね。それを実行してきたのが、みんなと少し違うんだと思います。
過去にも紹介してますが、うちは田んぼと畑をしています。今ではおかげさまでお米は自給率ほぼ100%ですが、畑はまだまだですね。お肉は自給できないし(何回か鶏飼うか!?って悩んだことはあります。笑)色々とみんなに頼って生きていることには変わりないんですが、ライフラインを完全に他者に依存しないことで、心に余裕が生まれました。その余裕が私たちにとっての幸せですね。自分たちで何かを作るという過程も日々を充実させ、やることなくて暇だなーなんて日がないのも豊かな暮らしといえます。また健康にもいいですね。体を動かしてばかりですから。
それと同時に、幸いにも獣医師という仕事で、さらには恵まれた環境で日々やりがいしかない仕事をできている事がプライベートとの釣り合いが取れている要因だと思います。半農半Xで難しいのは、どちらか一方の割合が大きくなると片方がしんどく感じることだと思うんです。
それが私にはないです。
結局私はみんなに支えられて幸せに生きているんだなと。
ありがとうございます。
大変偏っている話になってしまったと思いますが、いろんな人がいるなーって思ってもらえたら嬉しいです。
こんな大変な時だからこそ、本当に自分の心が求めている事が見えると思います。
自分の心に正直に。その中でみんなと折り合いをつけられたら最高ですね。