本日のテーマは、
犬のお産
です。
今の時代、あまり犬のお産の現場に立ち会ったことのある方はいらっしゃらないかもしれませんが、
犬のお産と聞くと、どの様なイメージがあるでしょうか?
一般的には犬のお産というと、安産というイメージがあると思います。
先に出てますが、安産祈願といえば
「戌の日のお参り」「犬印の腹帯」
なんてものがあるぐらいですからね。
お産というのは人も一緒ですが、お母さん赤ちゃん共に大変な事であるのはみんな共通だと思います。
(最近の無痛分娩がどういうものかは知りませんが)
その中で異常分娩・難産では無いものを安産と仮に定義して考えてみましょう。
では犬猫の異常分娩・難産とは?
正常な妊娠期間の90%未満で分娩になると早産です。
犬の妊娠期間は58〜65日
予定日を過ぎても分娩されない場合を分娩の遅延とみなします。
犬の分娩時間の平均時間は
6頭を平均5時間で娩出
これが平均です。分娩後の次の陣痛までの時間は
平均1時間
です。しかし、これらはあくまでも目安で、
強い陣痛が来ているのに生まれない場合は難産と判断します。
これらの事が起こらず、分娩まで終えた場合を安産という事ができるでしょう。
実際犬の場合、安産ではなく難産であることも多いです。
また犬種によっては最初から計画帝王切開を行うこともあります。
本気でお産を考えられている方は、異常分娩なのか難産なのかどうかを判断できる情報を集める必要があります。
先ほどの異常分娩の定義を見たときに、大事な事がいくつかあります。
これらを知るためにどの様な情報を知ればよいでしょうか。
まずは
排卵日を知る事
この情報は早産や分娩の遅延の判断や計画帝王切開を行う際に必須です。
排卵日はプロジェステロンというホルモンを測定する事で判断できます。
排卵後にプロジェステロンが急上昇し、それから60時間後が交配適期です。
精子自体は子宮内で5日間生存できるため、それ以前の交配でも受胎可能ですが、
あまりに早い交配は胎児数が少なくなり難産の原因になりますので注意が必要です。
分娩日の予測
排卵日を知る事で正確に分娩日を予測することはできますが、
排卵日が曖昧で妊娠している事も多くあります。その場合は
エコー検査で赤ちゃんがいる部屋のサイズを測る事である程度予測ができます。しかしこれは前後2日の誤差があります。
そこで頼りになるのが、先ほども使ったプロジェステロンです。
分娩前にはプロジェステロンが低下します。すると24時間以内に分娩が起こると言われています。
プロジェステロン 便利ですね〜
母体と胎児の状態
これはイメージしやすいですよね。
人のお産でも糖尿病の検査や貧血のチェック、赤ちゃんの推定体重や心音のチェックなどするのと同様です。
ただ犬のお産で違うのは、先ほども出ましたが、胎児数です。
胎児数が少なくなると大きくなり過ぎて難産の原因になり、場合によっては計画帝王切開の判断が必要になります。
人のお産も様々な検査を経て不安を取り除いていく様に、
犬のお産もしっかりとした情報を集めていく事で、いざという時に適切な判断をする事ができます。
妊娠は病気ではありませんが、母子ともに大きな負担のかかりますので、しっかりと準備をしましょう。
お産を検討されている方はいつでもご相談くださいね!
原田家も3月上旬に4人目のお産を控えており、今準備でバタバタしています。
いつ見ても出産て素晴らしいし、女性はすごいなと尊敬します。私自身は3人目の子育てで、ようやく父親のコツを掴んできた気がします。(笑)
そんなわけで、原田はいつでも妊婦さんお父さんを応援しています!!