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3月7日

わんちゃんねこちゃんに危険な花

こんにちは!獣医師の藤原です(ω)

先日、「フラワーアレンジメントを趣味にしているんだけど、ペットが食べると危ない花はありますか?」と質問されました。

代表的な有毒植物はユリやスズランとかですが、フラワーアレンジメントや生け花等を趣味にされている場合、幅広い種類のお花を飾る機会がありますよね。

そう思ってペットさんにとって危険な植物を調べてみると・・・

なんと700種類以上!!

今回はその中でもフラワーアレンジメントに使いそうな植物を少しだけまとめてみました。

①ユリ科

テッポウユリ、オニユリ、カサブランカなど。

冒頭にも上げましたがわんちゃんねこちゃんには極悪。花、茎、花粉、葉っぱと全体が有毒ですし、さらに挿してる水さえ危険です。ユリ根も気をつけてください。

有毒成分は同定されていません。ユリ中毒は腎臓の不可逆的壊死を引き起こし、急性腎障害を招きます。有毒成分がわからないので胃洗浄や点滴などの対症療法しかありません。はっぱを一かじり、花粉をペロッとしただけで死に至るケースも。

花束にも好まれる美しい花ですが、ペットさんのいるご家庭では飾らないのが一番です。

②スズラン科

スズラン、ヤブラン、アマドコロなど。

ユリ科やキジカクシ科に分類されることもあります。小さなぼんぼりのような花がぶら下がっているのがかわいらしい植物です。

強心配糖体のコバラトキシン、コンバラマリン、コンバロシド等を含み、摂取すると嘔吐、眩暈、心不全、心臓麻痺などを起こし最悪死に至ります。

特に花や根に有毒成分が多く含まれるほか、花瓶の水にも流れ出てしまうため、飾らないことをおすすめします。

③ヒガンバナ科

ヒガンバナ、アマリリス、スイセンなど。

ヒガンバナをフラワーアレンジメントに使ったり飾るというのはあまりないかもしれないですが、秋になるとお散歩コースで見かけたりするのではないでしょうか。

リコリンなどのアルカロイドを含んでおり、摂取すると嘔吐、下痢、心不全を引き起こします。特に球根に多く含まれます。

人でも皮膚炎を起こす場合があるため注意してください。

④アジサイ科

アジサイ、ホンアジサイ、ウツギなど。

ドライフラワーにもよく使われます。梅雨時期によくみられる淡い色合いがきれいな花。

つぼみや葉、根に青酸配糖体(アミグダリン)が含まれます。アミグダリン自体は有毒ではありませんが、これが体内で代謝され加水分解されると、猛毒のシアン化水素を発生します。

多量摂取すると嘔吐、痙攣、過呼吸、麻痺などがみられます。

⑤バラ科

バラ、あんず、桃、梅など。

バラはフラワーアレンジメントにも花束にも良く使われる花です。1本でも様になるし、108本の花束は「結婚してください」というプロポーズの意味もあるようです。

花や茎は問題ありません!しかし、種や実にアジサイと同じくアミグダリンという成分が含まれるため、お庭に生えている場合は注意が必要です。

⑥ナデシコ科

ナデシコ、カスミソウ、カーネーションなど。

アレンジメントにも花束にも良く使う花たちが含まれます。サポニンという成分が含まれ、少量だと問題ありませんが多量摂取すると嘔吐や下痢を起こします。接触により皮膚炎を起こす場合もあります。

特に猫ちゃんはカスミソウを好んで食べたり、遊んだりする子が多いので注意してください。

今回上げた以外にもまだまだたくさん危ない植物はあるので、また続きをまとめようかと思っています^^

ペットさんの居るご家庭では、花選びの際にペットさんに安全かどうかも少し注意していただき、ペットさんの届かないところや入れない部屋に飾ることをお勧めします。

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