ブログ

HOME »  ブログ »  セミナー報告~呼吸器編~
9月28日

セミナー報告~呼吸器編~

こんにちは。こにし動物クリニック獣医師の原田です!

 

今回は、セミナー報告~聴診編~という事で、心臓と呼吸器に関する情報をお伝えしたいと思います。心臓に関しては、対象疾患をわんちゃんで一番多い、心疾患の僧帽弁閉鎖不全症に絞ってお話したいと思います。僧帽弁閉鎖不全症に関しては、こちらをご参照ください(https://h-konishiah.sakura.ne.jp/wp/blog/2338322.html

 


まずは、心臓の聴診に関してです。

心臓の聴診時に何を聴いているかというと、

 

僧帽弁三尖弁閉じる音・・・音(ブッ)

大動脈弁肺動脈弁閉じる音・・・音(タ)

音と音の間に雑音がないか?・・・収縮期雑音

音と音の間に雑音がないか?・・・拡張期雑音

音と音が聞こえているか?・・・連続性雑音

・心拍数と、リズム、音量、過剰心音・・・不整脈など

 

大まかにこんなところに気をつけて聞いています。人間相手であれば、特に意識する必要はないのですが、動物は当然聴診に協力的ではないので、中々聴診がうまくいかないこともあります。

 

僧帽弁閉鎖不全症で特に気をつけなければいけないのは、心拍数収縮期雑音です。

獣医師が聴診をして「雑音がありますね」という時に、一番多いのが、この収縮期雑音です。

 

その雑音の音量で更に分類があります。

有名なものは、Levineの6段階分類です。

 

:非常に微かな雑音、集中しないと聴取不可

:微かな雑音、集中しなくても聴取可能

これ以上の雑音だと、心臓の状態が悪いかもしれない

:中程度の雑音、度より大きい

Ⅳ度:大きな雑音、スリル(胸壁に雑音の振動が伝わる)を伴う

:非常大きな雑音

聴診器を胸壁から話しても聴取できる大きな雑音

 

このように分類を行うことで、ある程度の状態を予測できます。それと、本人の状態によって、どこまで検査を行うかの判断に使用したりもします。

次に、呼吸器の聴診についてです。

呼吸器の聴診で何を聴いているかというと、

 

肺に出入りしている空気の通過音を聴いています。

 

その音が、

 

聴こえるのか聴こえないのか

・正常なのか異常なのか

大きいのか小さいのか

・息を吸っている時(吸気時)に聴こえるのか吐いている時(呼気時に聴こえるのか

吸気と呼気の長さは同じぐらいか

どこの肺で異常な音がするか

 

このようなところに気をつけて聴診しています。

しっかりこれらを意識して聴くことで、大まかにどのような異常がありそうか、鑑別することができます。

 

最後に飼い主さんにお願いしたい、ポイントは「呼吸数」です。

 

正常で、何も気にならないときはいいのですが、

 

なんとなく呼吸が早いかも?

呼吸がしにくそう?

 

このような時は、意識的に呼吸数を数えてみてください。

呼吸数が、一分間で40回以上であれば、呼吸不全に陥っているかもしれません。

この場合はお家で様子見は非常に危険ですので、すぐにご来院ください。特に、心臓の治療中の子などは要注意です。

 

少し、呼吸や心音など、どんなところに気をつけているのか理解していただき、お家で見ていく上での参考にしていただけたら幸いです。

  • アイコン01
  • アイコン02
  • 〒520-3047 滋賀県栗東市手原3-7-15
  • TEL:077-554-6666/ FAX:077-598-1122
  • 受付時間:9:00~18:00
  • 対象動物:犬、猫、鳥、うさぎ、ハムスター(予約制)
  • クレジットカード対応:VISA、MASTER、JCB、AMEX、その他
診療時間 日・祝
9:00〜12:00
12:00〜15:00 手術・検査
(フードや薬の受け取り、ペットホテル、トリミングの対応は可能)
15:00〜18:00
  • アイコン01
  • アイコン02
  • 獣医師勤務表
  • WEB予約
  • アクセス
  • トリミング専門サイト
  • 獣医師勤務表
  • WEB予約
  • アクセス
  • トリミング専門サイト

© konishianimalclinic all rights reserved.